3〜4年前までなら、金利が低く、しかも完済するまでの金利が決まっている
住宅金融公庫などの公的融資を中心に資金計画を立てれば、まず損をすることはありません
でしたが、2007年4月に、公庫が独立行政法人住宅金融支援機構に衣替えすることと
なり、それまでに原則的に直接融資を廃止することが決まりました。
その準備として、段階的に融資枠を縮小、金利も引き上げられてメリットが少なくなって
いるのです。
住宅ローンは、公的融資の時代から、民間ローン中心の時代へと移り変わったのです。
なかでも、最も注目されているのが、「フラット35」と呼ばれる、最長35年までの
全期間固定金利型のローン。
これは、民間が貸し出したローンの債権を住宅金融公庫が買い取ることによって、
民間が低利で、長期固定金利型のローンを扱いやすくしたものです。
原則的に最長35年までの完全な固定金利型。募集金利は毎月決まりますが、
現在は2%台後半を推移しています。
融資額の上限が8000万円など、融資の枠組は公庫が決めますが、金利は民間機関が
それぞれ独自に決めることができるようになっています。
このフラット35は、本格的に取り扱い件数が増え始めたのは2005年に入ってから
ですが、急激な伸びをみせ、年間10万件を超えるのは必至です。
取り扱い実績トップは、ノンバンクの一角であるSBIモーゲージ(グッドローン)
で、「住宅ローンは銀行で」という常識も大きく変わろうとしています。
住宅ローンは、最長35年も返済が続くのですから、その間に金利が上がって、
返済額が増えると家計に大きな影響を与えることになります。
そんなことがないように、35年間返済額が変わらないフラット35のような完全な
固定金利型が一番安心なのです。
しかし、住宅金融公庫の調査によると、必ずしもそうはなっていないようです。
現在ローンを利用している人は、「とにかく当初金利が低い」ということを最優先に
してローンを選択してしまっています。
具体的には、金利優遇キャンペーンによって、当初の金利が1%やそれ以下になる
固定期間選択型の2年もの、3年ものなどの超低金利商品を利用している人が
半数以上に・・・
こうしたローンを30年、35年の長期返済で利用すると、リスクがとても大きくなります。
2年後、3年後に固定金利が終了したときに金利が上がっていると、返済額が何割も
増えてしまう可能性があるのです。
《借入額が多く30〜35年返済を利用したい》
・35年完全固定金利型
《20年程度で返済を終えたい》
・固定期間選択型10年(繰上げ返済を併用)
・20年完全固定金利型
《借入額が少なく15年以内に返済を終えたい》
・固定期間選択型2年、3年
・変動金利型
※ただし、金利の高い時期ではこの限りではありません。
良心的な業者なら、顧客の立場に立って、その人に一番合ったローンを考えてくれるかも
しれませんが、中には、業者にとって都合がいいだけのローンをすすめてくる場合も
あります。
まずは、インターネットなどで資料を集めたり、実際に店舗をまわって比較検討
してみましょう。
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